「7.口述試験は難しくなったのか?」で説明したとおり、論文試験と口述試験との間のギャップの大きさが、口述試験の合格率を下げた、言い換えれば口述試験に合格しにくくなった原因であると考えます。それでは、どのような試験対策をすればよいのでしょうか?
やはり最終的には、以前の項で説明したとおり、条文及び青本をしっかりと読むことにあると考えます。条文及び青本の知識は、口述試験だけで無く、当然短答試験や論文試験でも役に立ちます。ただ、これらに手を出すとそれ相応の時間がかかることは紛れもない事実です。
しかしながら、受験機関のテキストだけを読んで論文に合格しても、最終試験である口述試験に落ちてしまうと、翌年の口述試験まで待たなければなりません。時間を節約しようとした結果、言い方は悪いですが1年間を棒に振るようなことがあっては意味がありません。条文や青本を読むのに仮に半年かかったとしても、1年間を棒に振るよりも遙かに効率がよいと言って良いでしょう。
近年の受験機関のテキストはよくできています。効率よく知識を習得するにはうってつけのツールです。しかし、これに頼りすぎること無く条文及び青本も併用するように心がけることで、一見時間がかかるように見えますが、最終的には一番効率の良い勉強ができると考えます。